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ARTICLE

予算が決まっているとき、開発はどう進めるか

この記事の結論

予算が決まっているときは、機能を薄く削るのではなく「順番を決める」ほうが結果が残ります。全部を中途半端に作ると使えないものになりますが、対象を絞れば予算内でも実際に使える状態まで届きます。

まずは、これだけ

  • 削るのは機能の品質ではなく、対象の範囲
  • 「使える形まで」を基準にする。途中で止まると資産にならない
  • 範囲が決まっているならプロジェクト型、段階的に進めるならアジャイル型

「予算はこのくらい、時期はこのあたり」。先に枠が決まっているご相談は珍しくありません。このとき取りうる方法は、機能を削ることだけではありません。

実際に伺った話

「まず受注から」と決めたことで、話が具体的になった

  • 受注・請求・出荷・原料と、困りごとは複数あった
  • 全部を一度に、という話から始まったが、範囲が広く決まらなかった
  • いちばん詰まっている受注に絞ったことで、必要なものが見えた
  • 残りは、動かしながら順番を決めていく形にした

削るのではなく、順番を決める

同じ予算を、どう使いますか?

  • 薄く広げる 受発注も在庫も原価も少しずつ どれも実務では使えず、結局これまでのやり方が並行して残ります。
  • ひとつを深く いちばん困っている業務を、使える形まで ひとつ動けば業務が実際に変わり、次に効くものが見えてきます。
同じ予算でも、順番の決め方で結果が変わります

「使える形まで」とは、どこまでか

ここが曖昧だと、結局は薄く広げたのと同じことになります。目安はこれまでのやり方を止められるかです。

途中で止まった状態使える形
入力一部は新システム、一部はExcelその業務の入力が一本化されている
出力必要な帳票が出ない実務で使う帳票が出る
例外イレギュラーは手作業よくある例外は処理できる
結果前のやり方が残る前のやり方を止められる
「前のやり方を止められるか」が、範囲を決めるときのいちばん実用的な基準です

順番の決め方

どの業務から手をつけるかは、好みではなく次の3つで決められます。

  1. 01手作業の時間がいちばん長いのはどこか効果が数字で見えるので、社内の合意を取りやすくなります
  2. 02間違いが起きて困るのはどこか出荷・請求まわりは、外に影響が出るぶん優先度が上がります
  3. 03他の業務の入口になっているのはどこか受注のように前工程にあるものを先に整えると、後ろが楽になります
3つが同じ業務を指していれば、そこから始めるのが確実です

2つの進め方から選ぶ

予算とスケジュールの決まり方によって、向くほうが変わります。

プロジェクト型アジャイル型
作り方まとめて作りきるフェーズごとに作って出す
向いている対象と時期が決まっている段階的に導入したい
リリース完成してから一度フェーズごとに何度も
費用対象範囲に応じてお見積り月額料金と対応範囲をご提案
変更調整方法を契約前に決める次のフェーズで反映できる
工程の詳細は開発の進め方にまとめています
  • 対象も時期も決まっている

    向く
    プロジェクト型
    理由
    範囲が定まるので、まとめて設計できる
  • 使いながら見極めたい

    向く
    アジャイル型
    理由
    作って出しながら、次を決められる
  • 月々の枠で考えたい

    向く
    アジャイル型
    理由
    月額料金と対応範囲で計画を立てられる
料金プランは、機能やスケジュールに応じて変更できます

持ち帰っていただきたい3つ

  • 枠が決まっているのは、制約であり判断基準でもある「この枠で何を動かすか」という問いに変わるので、優先順位を決めやすくなります。
  • 範囲は「前のやり方を止められるか」で決める機能の数ではありません。入力が一本化され、必要な帳票が出て、よくある例外を処理できれば止められます。
  • 順番は、時間・間違い・入口の3つで決める3つが同じ業務を指していれば、そこから始めるのが確実です。好みで選ばずに済みます。

予算も時期も未定という段階でも問題ありません。いまの業務と困りごとを伺い、どの進め方が合うかも含めてご提案します。

よくあるご質問

Q予算を伝えると、その金額に合わせられてしまいませんか。

A範囲を決めるために必要な情報としてお伺いしています。予算に合わせて機能を薄くするのではなく、予算内で使える状態まで届く範囲をご提案します。

Q予算が足りない場合はどうなりますか。

A対象を絞るか、段階的に進めるかをご相談します。難しい場合はその旨をお伝えします。無理に着手はしません。

Qプロジェクト型とアジャイル型は、どちらを選ぶべきですか。

A作る対象と時期が決まっているならプロジェクト型、段階的に導入したいならアジャイル型が向いています。決まりきっていない場合はアジャイル型からの相談が多いです。

Q途中で仕様を変更できますか。

A進め方によります。アジャイル型は次のフェーズで反映できます。プロジェクト型は契約前に、変更が出たときの調整方法を決めておきます。

Q補助金は使えますか。

A制度により対象が異なります。申請の可否や条件は制度の要項によるため、確認したうえでお答えしています。

Q見積りの前に、概算だけ知ることはできますか。

A対象の業務を伺えれば、範囲の目安をお伝えできます。まずはいちばん困っている業務をひとつ教えてください。

まとめ

  • 予算内に収めるために機能を薄く削ると、使えないものが残る
  • 対象業務を絞り、ひとつを使える状態まで仕上げる
  • 進め方は、範囲と時期がどこまで決まっているかで選ぶ

外注前に整理しておきたいことはこちらの記事にまとめています。ご相談は要件が決まっていない段階でも承ります。

まずは、いまの業務のことから。

要件が決まっていない段階で大丈夫です。
いちばん困っている業務ひとつから始められます。

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